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パラオ墓参 来月催行へ 「若い人も参加を」


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 太平洋戦争中、空襲や栄養失調などで多くの県民が犠牲になったパラオへの墓参ツアーの11月催行が決定した。サイパンやテニアンへの慰霊の旅も行っている国際旅行社が主催する。
 今月11日現在、申込者は18人で最少催行人数の25人に達していないが、「沖縄パラオ友の会」の強い要望もあり、催行を決めた。同会の定例会が11日にあり、田中順一代表(90)は「若い人にも参加してほしい」と呼びかけた。
 パラオでは1977年に犠牲者を慰霊する「沖縄の塔」が建立され、遺族らが墓参を続けてきた。
 しかし高齢化を理由に2018年11月の第36回現地慰霊祭が最後となっていた。5年ぶりに現地慰霊墓参が実現する。
 ツアーは11月28日に出発し、乗り継ぎの台湾で1泊した後、翌29日にコロール島に入る。30日に各自で沖縄の塔を参拝し現地の人との交流もできれば実現したいという。帰りは台湾を経由し12月3日に沖縄に戻る5泊6日の日程で、参加費は26万5千円。オプションでアンガウル島やペリリュー島、パラオ本島(バベルダオブ島)も訪問できる。
 問い合わせは国際旅行社、電話098(867)2121。
  (中村万里子)