有料

覚醒剤検知キット紛失 沖縄地区税関 有害物質含まれる


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 沖縄地区税関は15日、那覇市港町の旧事務所で保管していた、覚醒剤を検知するための試験薬キット一つを紛失したと発表した。キットには毒物が含まれたアンプルが入っている。同税関は「ご心配をお掛けすることに深くおわび申し上げる」とした上で、今後の対策として「持ち出しの際の確認を厳重にし、徹底する」とした。
 試験薬キットは同税関の監視部が管理していた。化学物質が含まれた薬剤のほか、薬剤と覚醒剤を混ぜるためのプラスチック製チューブや小さじなどが1セットとして包装されており、四つ入っているという。アンプルに含まれている毒物は有害な化学物質で、毒物及び劇物取締法に規定される「ペンタシアノニトロシル鉄(Ⅲ)酸ナトリウム二水和物」。
 同税関によると、月に一度の数量確認を実施した10日に、未開封のキットが一つ足りないことに気付いたという。同日に那覇署に遺失届を提出し、15日までに関係職員から聴取した。基本的に覚醒剤と疑われる物質が見つかった現場に1セットずつ持ち出すという。
 沖縄地区税関は同化学物質に触れた場合は大量の水ですすぎ、口に含んだ場合は洗浄しはき出し、医師の処置を受けることを呼び掛けている。