基地問題 身近な視点で 解説雑誌「ピクニック」第2号完成


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完成した雑誌ピクニック第2号を前に「基地を身近に考えてほしい」と話す知念沙織さん(右)といしいまきさん=5日、本部町営市場内

 【本部】本部町営市場のテナント店主らが、基地の存在を身近に気軽に考えてもらおうと発行している雑誌「ピクニック」の第2号が5日までに完成した。店主らを中心に市民十数人が手掛けた。名護市辺野古や東村高江など基地問題で揺れている地域の様子を漫画を交え分かりやすく解説している。

編集を担当した市場内でコーヒー店を営む知念沙織さん(34)は「基地問題は難しいと敬遠されがちだが所在地だけの問題ではない。身近な視点で基地を考えるきっかけになれれば」と願っている。
 第1号からおよそ2年ぶりの発行となった。雑誌編集については「素人」とも言える市民らが集い、住民目線で一冊に仕上げた。市場内で土産品や特産物などを扱うもとぶ商店店主のいしいまきさん(47)は漫画を担当。5年ほど前に大阪から移り住んだと言い「県内に多くいる移住者も、基地の歴史や現状などをしっかり知ってほしい」と話す。
 今回は、知事選で1票を投じる行動につなげてほしいと、辺野古や高江をテーマの一つに据えた。知念さんは「基地問題は重要な選挙の争点。基地の存在を知り、学び、自らの未来を重ね合わせ今後の沖縄像をイメージしてほしい。賛否さまざまだと思うが、自分の考えを表す手だてとして投票してほしい」と話す。
 雑誌ピクニックは本部町営市場内で販売するほか、ジュンク堂書店(那覇市)でも取り扱っている。1部200円。1号は100円。問い合わせやまとめて注文する際はpicnic.4.future@gmail.com