北谷立てこもり 米兵はライフル所持


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 10月30日に北谷町のキャンプ桑江の居住地区で発生した米海兵隊員による立てこもり事件をめぐり、沖縄防衛局の森浩久企画部長は6日、県庁に高良倉吉副知事を訪ね、身柄を確保された海兵隊員が軍の装備品のライフル銃M16を持ち出していたことを明らかにした。発砲はしなかったという。事件現場に隣接する北谷町などに一報が入ったのは事件収束後の午後1時ごろで、森氏は事件について謝罪した上で「通報の遅れは問題だ」と述べ、海兵隊に対し県や関係自治体に対する迅速な通報を求めたことを明らかにした。

 森氏によると、海兵隊から(1)コンクリートで覆われた住宅地で発生(2)民間地とは丘で分断されている―などの理由で民間地に被害が及ばないと判断し、通報が遅れたとの説明があったという。
 森氏は高良副知事に対し「住民の安全確保について判断するのは関係自治体だ。住民の安全のために米軍は速やかに通報しなければならない」と述べ、今後、米軍と通報手続きなどについて確認することになっていると説明した。
 高良副知事は「(事件を聞いて)衝撃を受けた。米国内では銃乱射事件も発生しており、住民が不安を持つのは当然だ。速やかに情報を伝え、動機など詳細についても報告してほしい」と述べた。
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