インフルエンザ、中部中心に流行 患者集中、満床続く


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 インフルエンザの流行を背景に、県立中部病院(うるま市)など県内中部の医療機関を中心に、ベッドの満床状態が続いている。一部医療機関では検査や手術で入院予定だった患者の日程を変更せざるを得なかったり、他院から紹介された患者の受け入れが難しくなったりするなどの影響が出ている。

 年明け以降、救急外来に患者が集中。県健康長寿課はうがい・手洗い徹底による予防と、救急医療の体制を維持するために「急な発熱やせきなどインフルエンザ症状があれば平日の日中にかかりつけ医で受診してほしい」と呼び掛けている。
 中部病院では今シーズン(昨年10月~3月まで)の入院患者数が20日現在で60人を超えており、シーズン終了時には過去5年間で最多になる見込み。入院の7割を60歳以上の高齢者が占める。同病院感染症内科の椎木創一医師は「福祉施設や家庭でもワクチン接種の呼び掛けや小まめな手洗いなど感染症対策を徹底してほしい」と話した。同病院では今月以降予定していた12人の入院日程を変更した。
 中部徳洲会病院(沖縄市)は昨年12月から今月25日までの間で、インフルエンザと診断されて入院した患者数が昨年に比べ1・5倍多い107人に上った。中頭病院(沖縄市)で、救急を受診したインフルエンザの疑いを含む患者数は、昨年の2倍から2・5倍程度に増加、満床状態が続いている。