【東京】政府は31日、世界遺産条約関係省庁連絡会議を外務省で開き、2003年に世界自然遺産の候補地に選ばれた「奄美・琉球」(鹿児島、沖縄両県)を暫定リストに記載することを決めた。リスト記載は本登録に向け、政府が正式に推薦するための前段の作業。
「奄美・琉球」は、大陸と分離結合によって生物の侵入と隔離が起こり、独自の進化が進んでいることや、国際的希少種の生息・生育地で多くの固有種が見られることなどが高く評価された。
世界自然遺産の本登録決定まで大きく分けて今後2段階の関門があるが、候補地に選ばれて10年を経て、県民悲願の世界自然遺産本登録に向けて大きな一歩を踏み出した。
政府は近く、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産センター世界遺産条約事務局に同リストを提出する。今後は同事務局への正式な推薦書の提出に向けた手続きや準備を本格化させる。
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