<南風>1対1ミーティングのポイント


社会
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 「部下の行動や表情が変化した」「初めて飲みに誘われた」。先日、1on1ミーティング(以下、1on1MTG)を導入したクライアント企業の定例MTGで1on1MTGの効果についてうれしいお声がたくさん上がった。1on1MTGとは、上司と部下が1対1で定期的に行うミーティングのことで、弊社でも導入から運用までのサポートを行っている。

 リクルートの調査によると社員数100人以上の企業の約7割が1on1MTGを導入し、上司と部下の関係性が良くなった、モチベーションが上がったなど、さまざまな効果が挙げられる。ただ安易に1on1MTGを導入すると痛い目を見ることがある。導入して効果を感じないどころか、関係が悪化したり会社への不信感につながってしまったりというケースもあり、実施に弊社が開いている相談会で上記に似たケースの相談も増えている。

 1on1MTGの導入について文字数の許す限りポイントをお伝えしたい。

 一つ目は1on1MTGを導入する目的を言語化し、認識を統一することである。当たり前と言われるとそうだが、それをしないと、何のためにやるのかを見失い、優先順位がどんどん下がった結果、やらされ感満載の1on1MTGになってしまう可能性がある。そうならないためにも、なぜ1on1MTGを実施するのか。1on1MTGをやって良かったと言えるのはどんな状態なのか。言語化し社員一人一人にとっての価値を感じていただける説明が必要だ。

 二つ目は上司の面談スキル。特に部下が安心して自己開示してもらえるよう上司の「聴く姿勢」が鍵を握る。自己開示してもらえる関係性を築くことができれば普段の業務でも報連相をしてもらいやすくなる。これらをぜひ導入の参考にしてもらえたらうれしい。

(福島知加、ワダチラボ代表取締役)