<南風>泡盛新聞ができること


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 5月は酒造所の懇親会や感謝祭、泡盛ファンの集い、古酒バーの周年記念などイベントが目白押し。仕事の関係上、全部行きたいのだが、日程が合わなかったり、飲んだ後のカァちゃんのツノ出現による精神的理由など、月に何度もそうそう出かけられない。どうしても行きたい場合は、許可が下りそうなイベントを吟味し、なぜ行くべきか正当な理由を述べ、顔色を窺いつつ説得している。それもひとえに、ただ、泡盛普及に一杯でも多く貢献したいという思いからである。

 泡盛の普及といえば泡盛新聞も、多くに人に泡盛の美味(おい)しさをアピールする「泡盛コンテスト」を行っている。コンテストでは100銘柄の泡盛を10銘柄ずつ10ブロックに分け、銘柄を伏せて13度に調整した泡盛を、1番から10番まで100名以上の一般参加者に試飲してもらい、美味しいと思った番号に投票するもの。各ブロックで好評だった上位3銘柄が予選突破となり、本選に進んだ30銘柄をさらに3つのブロックに分け、同じように試飲投票。そして、人気の上位4銘柄、最終的に12銘柄を泡盛新聞がおすすめする今年の泡盛として発表している。

 このコンテストは県内の人だけではなく、泡盛初心者の観光客や外国人など2千人以上の人たちに試飲してもらった。初めて飲む人たちには、思っていた以上に美味しかったとか、飲みやすかったという感想も多い。コンテストを終えて、泡盛の美味しさを知った観光客が「土産として買ったよ」と見せに来たこともあった。初心者が試飲することで泡盛の宣伝となり、また、定期的に行うことで潜在的な泡盛ユーザーの発掘にもなる。

 コンテストはランダムに行うが、国際通りのトランジットモールでやることも多い。見かけた時には、ぜひ、参加してもらいたいものである。
(嘉手川学 沖縄ふうどライター、沖縄泡盛新聞編集委員)