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副業社員を相互受け入れ ソニーと日立、人材活用


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 ソニーグループと日立製作所が社員の副業を相互に受け入れる実証実験を始めたことが5日、分かった。社員に多様な経験を積ませ、成長を後押しする。会社側は他社の進んだ知見を持つ人材を活用し、新規事業創出やイノベーションにつなげる狙い。政府は成長分野へ労働力を集中させるきっかけとして副業を推奨しており、こうした動きは今後広がりそうだ。
 両社は今年1月から数人程度の相互受け入れを始めた。週に数時間程度の副業を想定する。3月まで実施し、効果を見極めた上でその後も継続するかどうか判断する。
 受け入れ先は、両社の新規事業創出や研究・開発の分野。ソニーは、AI(人工知能)と画像処理に使うイメージセンサーを組み合わせた製品の新事業を検討する半導体関連の部署などに受け入れる。一方で、日立はインターネット上の仮想空間「メタバース」を使ったインフラのメンテナンス事業などで、知見を持つソニーからの人材の活用を検討する。社員は経験や多様な視野、人脈を獲得できる。