有料

衆院委 予算採決巡り攻防 立民抗戦、採決きょう以降


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 衆院で1日、2024年度予算案採決を巡る与野党攻防が激化した。与党は同日の予算委員会での採決を目指したが、野党の反対を受け、理事会で2日未明以降への先送りを決定。予算委は1日夕から集中審議を実施した。与党は23年度内の成立を確実にするため、2日中の衆院通過を目指す。立憲民主党は小野寺五典予算委員長(自民党)の解任決議案や鈴木俊一財務相に対する不信任決議案を衆院に提出して徹底抗戦した。
 立民の山井和則氏は衆院本会議で行われた予算委員長解任決議案の趣旨弁明で、衆院最長となる2時間54分の演説を行った。
 小野寺氏が与党方針に沿い、予算案を1日に採決する日程をいったん職権で決めた対応を批判。「例年通り80時間審議して円満に採決するよう求めている。なぜ打ち切るのか」と訴えた。
 自民派閥の政治資金パーティー裏金事件を巡り「質問されたくないから強行採決するのか。岸田文雄首相が幕引きを図っている」と指摘。その後の採決で、与党や日本維新の会などの反対多数により否決された。立民に加え共産、国民民主両党などは賛成した。
 1日夜に財務相不信任決議案を審議する衆院本会議を開いた。
 予算案は憲法の規定により参院送付後30日で自然成立するため、2日までに送付されれば23年度内の成立が確実となる。
 24年度予算案は、一般会計の歳出総額112兆5717億円。23年度当初の114兆円に次ぐ過去2番目の巨額となる。