有料

実質賃金低下に警戒 証券大手 株安引き金にも


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 日経平均株価が初めて4万円の大台を突破した4日、大手証券会社の経営陣からは「これまで経験したことのない水準に入った」(大和証券の藤岡智男専務)と興奮の声が上がった。投資熱が強まって追い風になりそうな一方、物価高による実質賃金の低下が相場を冷やす懸念も聞かれた。
 野村証券の西哲宏執行役員も、春闘で高水準の賃上げが実現する可能性に触れ「海外投資家からの日本経済への期待は大きい」と強調した。
 SMBC日興証券の次期社長に内定している吉岡秀二取締役専務執行役員は好調な企業業績に基づく動きだと評価した。一方で今後、過度な円高進行や実質賃金の低下などが日本経済の低迷を通して株安につながる展開に警戒感を示した。