言葉の使い方　モバプリの知っ得［287］

タレントのフワちゃんが、SNSでお笑い芸人への不適切な投稿をしたとして批判を受け、謝罪をした後、活動休止を発表しました。彼女自身も「言っちゃいけない言葉を言って傷つけてしまった」と説明しているように、SNSでの投稿は問題だったと思います。しかし、許される言葉の範囲は相手との関係性、使う場所、タイミング、時代によって変化するため、選び方は非常に難しいものです。

例えば、友人同士で「お前はアホか」と冗談交じりに言う場合と、町で見知らぬ人から同じ言葉を突然言われる場合とでは、受け取る側の感じ方は大きく異なるでしょう。さらに、直接会ってやりとりをする場合は、表情や声のトーンなどで感情を含めて伝えることができますが、SNSやLINEなどの文章　【※1】　で伝える場合はそうしたニュアンスは分かりにくいので、勘違いされることもあります。

今回の件では、フワちゃんが批判される中で、彼女に対する誹謗中傷や侮辱の投稿も発生しています。“言っちゃいけない言葉を使って相手を傷つける”ことをSNSで行っている人が、「こいつは悪いことをしたから、何をしてもいい」という考えで、フワちゃんを批判できるでしょうか。言葉は人を傷つけることもあれば、勇気づけたり励ましたりする力も持っています。相手の立場に立って、慎重に言葉を選ぶことで、より良いコミュニケーションを築くことができるでしょう。

～言葉の解説～

※1　SNSやLINEなどの文章　…　文字でのやりとりのことを「テキストコミュニケーション」といいます。感情を相手に伝える手段として絵文字やスタンプを使うことはできますが、細やかな気持ちを伝えるには丁寧な文章が必要です。特に言いにくいことや真剣な思いを伝える時は、直接会って話す方が良い場合もあります。