「毎日一つでも成長しないと」 沖縄出身のGK野澤太志、FC東京プロ1年目で目指すものとは


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 サッカーJ1のFC東京が7日から国頭村で沖縄キャンプを始動した。昨季は惜しくも2位に終わった東京の練習には緊張感が漂う。ユースからトップチームに昇格したGK野澤大志ブランドン(17)=宜野湾中出、第一学院高=も他選手に負けず、積極的な姿勢を見せていた。「試合に出られるようにアピールしている。毎日毎日、何か一つでも成長しないと」と、プロの世界で道を切り開こうとしている。

GK練習で積極的な姿勢を見せるFC東京の野澤大志ブランドン(左)=8日、国頭村のかいぎんフィールド国頭(喜屋武研伍撮影)

 宜野湾中時代はFC琉球U15に所属し、3年時に初めてU15日本代表に選ばれた。高校からFC東京ユースへと移り、各世代の代表を経験した。193センチ、87キロと恵まれた体格以上に、シュートへの反応やクロスボールの処理に優れ、存在感を発揮してきた。

 2018年からトップチームの練習に加わり、汗を流す。8日はJ1ベストイレブンに選ばれたGK林彰洋らと練習を共にしていた。ベテランとの技術の差を感じる伸び盛りの17歳は、「全然力が足りない。見習うべきところが多く、少しでも吸収したい」と語り、誰よりも長くピッチに立ち、ボールに触れていた。

 FC東京は昨季、チーム史上最高の2位でリーグを終えた。失点は18シーズンの34から29に下がり、堅守速攻のスタイルをさらに洗練させた。野澤は「守備の中心となって守ることができたら、チームの結果につながる。役割、責任はすごく大きい」と自覚している。

 幼い頃から海外で活躍する姿を思い描いてきた。「自分のレベルを上げ、ヨーロッパでも活躍したい。沖縄サッカー界が勢いに乗れるよう、ここからも(頑張っている姿を)発信できたら良い」。欧州進出へつなげるためにも、ベテランの背を追い、東京の頼れる守護神を目指す。

(喜屋武研伍)