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バイトあっせん会社「学生情報沖縄」が破産 通信費負担などで資金繰りが悪化 814人に賃金未払い


バイトあっせん会社「学生情報沖縄」が破産 通信費負担などで資金繰りが悪化 814人に賃金未払い
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 東京商工リサーチ沖縄支店によると、学生へのアルバイト先あっせんを手掛ける「学生情報沖縄」(宜野湾市、上地達也社長)が10月8日付で那覇地裁から破産開始の決定を受けた。負債総額は1億6246万円で、債権者は862人。代理人事務所によると、うち814人が賃金未払いの状態にある派遣労働者。大部分が学生とみられる。

 同支店によると学生情報沖縄は2016年11月に設立した。宜野湾市宜野湾の「沖国大前店」や同我如古の「琉大店」を構え、沖縄国際大学や琉球大学の学生を中心にアルバイト先をあっせんし、400社以上の企業に紹介の実績があるとしていた。

 人材あっせんに伴う通信費負担などで資金繰りが悪化し、今年3月に琉大店を閉鎖し、4月からは企業から受け取ったアルバイト代金の遅配が生じていた。5月21日付で破産準備に入っていた。

 沖国大が5月段階で学生へのアンケートを実施したところ、約50人から賃金未払いなどの情報が寄せられた。同大はアンケートと合わせてトラブルの内容を伝えて注意喚起したほか、外部講師を招いた被害防止のセミナーを実施したという。

 琉大も5月末に大学のホームページに注意喚起する情報を掲載し、現在までに5件の相談があった。未払いとなっている学生には学生情報沖縄からLINE(ライン)で連絡が届いており、問い合わせには担当弁護士が対応することなどを伝える内容だったという。

(島袋良太、外間愛也)