農業産出が減少、1千億円切る 沖縄、18年は988億円


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 沖縄総合事務局が15日発表した2018年の県内農業産出額は前年比17億円(1・7%)減の988億円で、3年ぶりに1千億円を切った。子牛の取引価格が低下したことなどで畜産部門が8億円(1・8%)の減少、同年9~10月に発生した台風24、25号の影響などでサトウキビやキクの生産量が低下し、耕種部門も8億円(1・5%)減少した。

 畜産部門のうち肉用牛が前年比2・2%減の223億円だった。宮崎県で発生した口蹄疫や東日本大震災で全国的に子牛が不足したことで沖縄の子牛の取引価格が高騰していたが、県畜産課によると「価格が通常のサイクルに戻りつつある」と分析する。

 豚は同0・8%増の132億円だった。鶏(鶏卵を含む)は同6・8%減の55億円で、鶏卵価格が低下したことが影響した。

 耕種部門では、野菜が同3・3%増の158億円だった。一方で台風の影響でサトウキビが同4・2%減の161億円、キクなどの花卉(かき)が同9・3%減の88億円だった。

 県内農業産出額は85年に復帰後最高の1160億円となった。2000~15年まで900億円前後で推移したが、16、17年は2年連続で1千億円を超えた。