感染軽症患者の療養開始 受け入れホテルが滞在部屋公開


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新型コロナウイルス軽症患者が滞在するホテルの客室=17日、東横イン那覇旭橋駅前

 沖縄県内で新型コロナウイルスの軽症患者の療養場所となる「東横イン那覇旭橋駅前」は17日、患者受け入れ用に準備されたホテル内部を報道陣に公開した。退去後の消毒作業の負担を減らすために、各部屋からコップや靴べら、手鏡などの小物は取り除いた。

 東横インは県外でも受け入れノウハウがあることから、最初の受け入れホテルとして選定された。県が1棟を借り上げ、患者50人を収容する予定。

 県立中部病院感染症内科の高山義浩医師は「軽症者を受け入れてもらうことで医療機関はだいぶ楽になる。感染対策はしっかり取っているので周辺に影響があることはない。入居者への差別やホテルスタッフへの偏見などは避けて協力してほしい」と話した。

 2階に県職員や看護師などの事務局、3階に女性患者、4階に男性患者が滞在する。滞在期間は2週間がめどで、患者が全員退去したフロアから消毒作業と清掃を行う。

 食事は各階の廊下に設置した机に弁当を置き、アナウンスで知らせて患者が取りに行く。家族の差し入れなども1階フロントで受け付ける。

 滞在期間中のスタッフによる客室清掃は実施せず、シーツやタオルなどは2週間分部屋に用意して患者自身で取り換える。

 患者の療養に関する実務や入退所の管理などは基本的に県職員が管理し、看護師が常駐して患者の体調を管理する。1日2回ほど、タブレットを通じたビデオ電話などで健康チェックをするという。

 ホテルのスタッフは患者と接触する業務は行わず、事務局とのやりとりや施設運営が主となる。出勤体制などもホテル側で決める。