那覇空港2060万人利用 19年度はコロナ影響4・3%減


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 大阪航空局の19日までにまとめた管内空港利用概況(速報値)によると、2019年度(19年4月~20年3月)に那覇空港を利用した旅客数は前年度比4・3%減の2060万7923人だった。4年連続で2千万人台を記録したものの、東日本大震災の影響などで観光需要が大きく落ち込んだ11年度以来8年ぶりに前年度実績を下回った。日韓関係悪化による韓国人客減少や新型コロナウイルス感染症の影響を受けた。

 旅客数の内訳は、国内客が同0・9%減の1746万4570人、外国客数が19・6%減の314万3353人だった。数字は出発客と到着客、国際線の乗り継ぎ客の合計。

 19年7月までは国内客、外国客ともに前年同月を上回って推移したが、8月に台風や韓国人客の減少を受けて前年を下回った。その後も前年割れが続いた。

 今年3月は新型コロナの影響を受けた運休や減便により、前年同月比49・1%減の99万2382人と大幅に減少した。

 那覇空港の旅客数はジェットスター・ジャパンやピーチ・アビエーションなど格安航空会社(LCC)の就航が相次いだ12年度以降、順調に増加していた。14年に国際線の新旅客ターミナルビルの運用が始まると外国客も年々増加していたが、新型コロナの影響で3月24日以降、国際線は全便が運休している。

 那覇空港ビルディングの担当者は「新型コロナウイルス収束後も旅行マインドの回復には時間がかかると思うが、沖縄観光の魅力は失われていないので旅客回復を目指していきたい」と話した。