コロナ感染の2人の行動は 沖縄県外に渡航歴、1人は抗原検査で初確認


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 沖縄県は8日、新型コロナウイルスの新たな感染者2人を確認した。確認されたのは中部保健所管内在住の40代男性と石垣市在住の50代女性。2人は県外への渡航歴があり、感染者との接触で感染したとみられる。県内で初めて「抗原検査」によって、50代女性の陽性を確認した。

 保健所が2人に対する接触者を確認している。発症2日前からの行動歴を確認し、濃厚接触者の特定を進めている。濃厚接触者に対し、症状の有無に関係なくPCR検査を実施する。陰性の場合でも、症状が出た時点で再検査できるように健康観察を実施する。

 40代男性は6月23日~7月1日、出張先の福岡県に滞在した。接触した友人の感染が確認されたため保健所に連絡した。3日から倦怠感や下痢、せき、頭痛があった。6日に発熱し、感染症指定医療機関を受診し、検体を採取された。接触者は保健所が調査している。飛行機内での濃厚接触対象者の有無を航空会社に確認し、対象者がいた場合は個別に連絡するとしている。

 50代女性は6月15日~29日に鹿児島県に滞在した。その他の行動歴は保健所が確認している。7月4日に倦怠感や微熱、せきが出た。8日に感染症指定医療機関を受診し、肺炎像が認められ、検体を採取し、この日のうちに抗原検査で陽性と確認された。

 抗原検査はPCR検査よりも精度が低いが、鼻の奥の粘液などに含まれるウイルスを15~30分で検出できる。PCR検査の場合、装置のある衛生環境研究所などに送って調べるため、結果判明まで1週間かかる事例もあった。

 抗原検査簡易キットは厚生労働省が5月13日に承認し、県内の医療機関などでも使用されている。