「感染身近に」「こもるの苦しい」びくびく夏休み…海水浴場などには人も


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 不要不急の外出自粛などを求める緊急事態宣言の実施が始まった1日、県内各地は表向きは日常的な光景が広がり、夏休み初日で行楽地には家族連れの姿もあった。ただ、多くの県民はマスクを着け3密を避けるなど、一層身近になった「感染」を気に掛けていた。

 那覇市の新都心公園はランニングする老若男女、子どものスケートボードの練習を見守る父親もマスク姿だった。5歳の息子らと訪れた運送業の砂川正明さん(33)=那覇市=は「感染が身近になった。子どもたちも心配なので人が多くない午前中に来た」と人混みを気に掛けた。

人通りの少ない飲食店街=1日午後3時すぎ、北谷町美浜
ジョギングをする人々=1日午後、那覇市おもろまちの新都心公園

 北谷町美浜のアメリカンビレッジは人出がまばらだった。「GoToトラベル」キャンペーンで観光客が増えつつあったが、逆戻りした様子で、各店舗もひっそりとしていた。「そういえば今日はがらがら」。アパレル店で働く女性は緊急事態宣言が出たことを知らなかったという。

 名護市や本部町で感染者が確認され始めている北部地域。緊急事態宣言下だが、海水浴場などには多くの人が出入りしていた。本部町備瀬区のフクギ並木を訪れた20代男性は「週5日働いて、休みも家にこもるのは苦しい」と胸の内を明かした。茨城県から旅行に訪れた20代女性は「旅行は中止できず、北部なら安全だと思って来た」と語った。豊見城市瀬長島で小学2年の娘と遊んでいた那覇市の30代男性は「緊急事態宣言が出たからといって感染リスクが変わるわけではない。感染予防に気を付けながら日々を過ごしたい」と話した。