尾身氏発言に沖縄県「下火の認識ない」 重症化の割合高く「一喜一憂せず」警戒 


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 県内の新型コロナウイルスの感染状況について玉城デニー知事は17日、収束に向かうデータが出ているとし、政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長は19日に「下火になっている」と表現した。しかし県の糸数公保健衛生統括監は重症化リスクの高い人の割合が高いことを挙げ「そのような認識はない。下火かというと違うと思う」と入院患者数などの実態を踏まえて見解を述べた。

 疫学的な分析から県は11日から新規感染者は100人程度で推移し、16日までが感染拡大のピークと想定していた。実際に16日の60人から17、18日は30人台に減った。しかし県内では酸素吸入の措置が必要な患者は増加を続け、19日は再び新規感染者が71人に増加している。

 糸数統括監督は「専門家からは今週は50人前後で推移すると想定されている。平準化するとそうなる」とした上で「一喜一憂するのはよくない。内容を分析して感染が広がっているところはないか、調べたい」と警戒した。

 尾身会長の見解については「7月後半の感染拡大スピードと比べた場合という意味だと思う」と指摘。医療体制は予断の許さない状況に変わりはないとの認識を示した。