玉城デニー沖縄県知事は8日朝、前日投開票の浦添市長選で松本哲治氏が再選されたことを受け、米軍那覇港湾施設(那覇軍港)移設推進の民意だと「受け止めている」との認識を示す一方で、移設反対を掲げる伊礼悠記氏の得票も踏まえ「さまざまな民意が寄せられる選挙。一つ一つの市民の思いがあった」と語った。軍港移設に向けた協議を引き続き進めていく考えを示した。登庁時に報道陣の取材に応じた。
軍港の先行返還については「そのような方向性の議論があってもいいのではないか」と語った。松本市長が玉城知事の先行返還論について改めて協議したいと話していることに「(松本氏の)お考えを聞かせてほしいと思う」と述べ、前向きな姿勢を示した。
軍港反対を掲げる伊礼氏が当選した場合にどう対応するか、玉城知事が選挙中に明確にしなかったことには「選挙応援の時に進めるか反対するかを言うと、選挙結果を誘導してるかのように受け取られてしまうので、応援の中では言及しなかった」と説明した。
一方「市民の命と生活を守るという(伊礼氏の)政策については、われわれが進めているコロナウイルス対策とも重なる部分が多かったので、街頭でしっかりと訴えた」と強調した。
自身も応援に入り県政与党を構成する「オール沖縄」が支援した、伊礼氏が落選したことに「当選された松本市長にはお喜びを申し上げたい。私が応援した伊礼氏も大変善戦された」と語った。