石川元副知事死去 稲嶺氏「家庭教師のような存在」 政財界、教育関係者ら悼む


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石川秀雄さん

 稲嶺恵一県政時の副知事を務め、政財界のほか、教育分野にも足跡を残した石川秀雄さん(87)が亡くなったことを受け、関係者からは「人徳があり、高遠な人だった」「仕事の厳しさの中に人としての優しさもあった」などと惜しむ声が上がった。

 稲嶺氏は民間企業から知事へ就任する際、県庁OBらに副知事候補を相談したところ、一致して石川さんを推されたことを振り返る。「僕の片腕で、知事就任当初の家庭教師のような存在だった。公正公平な人格で、特に人事は彼に全て任せた。一度も異論反対は出なかった」と語った。

 2008年から約10年間、沖縄女子短期大学を運営する嘉数女子学園の理事長を務めた。現理事長の山内彰さんは「与那原キャンパスへの移転など大きな仕事をしていただいた。私も理事長就任後にいろいろ相談させてもらった。訃報は大きな痛手だ」と話した。

 県庁を退職した石川さんは福山商事(浦添市)で会長や相談役を務めた。親会社の福山ホールディングスの福山保社長は「県総務部長の経験を生かして、弊社の総務部門の要として尽力してもらった。功績は大きい。お酒とカラオケが好きで、よく相談に乗ってくれた」と惜しんだ。