転売について考えよう モバイルプリンスの知っとくto得トーク[221]


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モバイルプリンス

 

先月23日、雑誌『月刊ホビージャパン』編集者が、自身のTwitterで転売を肯定するようなツイートを行い批判が集まりました。

「転売」とは、数量限定のレアな商品を一度購入し、フリマサイトなどで値段を上乗せして売る行為のことです。

この編集者は投稿の翌日に退職処分【※1】となりました。それだけ「転売肯定」発言が問題視されたということですね。

 

※1 編集者の退職処分 … Twitterの投稿がきっかけで、本人は退職処分。さらには局長・編集長・副編集長が降格処分となりました。転売の是非を考えるとともに、Twitterの投稿一つで仕事を失う可能性がある…ということを考える出来事となりました。

 

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万引きや暴力などと違い、「転売行為がなぜダメなのか」は分かりにくいかもしれません。

新型コロナウイルスの感染が拡大し始めた昨年2月ごろ、マスクや消毒液などが店頭から消え、フリマアプリやオークションサイトなどで非常に高値で売買されました。

そうした動きが問題視され、昨年は期間限定でマスクなどの転売が法律で規制されました。

 

イラスト・小谷茶(コタニティー)

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転売が横行すると欲しいものを適切な値段で買うことができなくなります。

人気ゲーム機のプレイステーション5は発売直後から品薄で、購入するためにはお店の抽選に当選しなければいけません。しかしフリマアプリには倍近い値段で転売されています。

こうして不当に価格を釣り上げる人が出てくると、業界にお金が落ちなくなり、業界が衰退してしまいます。

 

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フリマアプリが手軽になったからこそ、誰もが「転売」に手を染める可能性があります。

最近では「簡単にお金を稼ぐ方法」として転売の方法を有料で教える人も出てきています。

改めて、転売がどういった行為であるのか、なぜいけないのかを考えてみましょう。

 

【プロフィル】

 モバイルプリンス / 島袋コウ スマートフォンアドバイザー、フリーライター。沖縄県サイバー防犯PR大使を務め、スマホやインターネットの活動講座を学校などで実施。本連載をまとめた著書「しくじりから学ぶ13歳からのスマホルール」(旬報社)も発売中。

http://smartphoneokoku.net/