復帰運動をけん引 有銘政夫さん死去 90歳 違憲共闘会議の元議長


社会
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有銘 政夫さん

 米統治下の沖縄で日本復帰運動をけん引し、復帰後は過重な基地負担に対する異議申し立てを続けた有銘政夫(ありめ・まさお)さんが25日午後4時46分、肺炎のため沖縄市の病院で死去した。90歳。告別式は28日に沖縄市松本7の5の3、サンレー中部紫雲閣で開く。時間は調整中。喪主は妻美代子(みよこ)さん。

 有銘さんは1931年、サイパン生まれ。小学校教諭を経て、69年に中部地区教職員組合専従役員となり、復帰運動に携わった。復帰後の76年には沖教組中頭支部委員長、中部地区労議長に就任し、平和、反戦、人権運動などに携わった。

 94年には、米軍基地への土地提供を拒否する反戦地主による違憲訴訟を支援する「沖縄軍用地違憲訴訟支援県民共闘会議」(違憲共闘会議)の議長に就任した。自らも反戦地主の一人として、米軍用地特措法などに関する違憲訴訟への参加を通し、沖縄の過重な基地負担を訴えた。

 今年5月から体調悪化で入院していた。