那覇市にサイバー攻撃 アドレス2090件不正削除


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 那覇市は22日、市民に情報を提供している市メールマガジン「情報パックなはメール」の配信システムにインターネット上から不正アクセスがあり、登録されていた配信先のメールアドレス2090件が削除されたと発表した。

 現段階でアドレス流出などの被害は確認されていないという。市情報政策課によると、不正アクセスによる実害は初。
 同課によると、8日に市職員が削除に気付き、原因を調査していた保守管理業者が19日までに不正アクセスと断定。何者かが3日、ネット上にある別サーバーを経由し、配信システムに複数回の攻撃を仕掛けたことが確認されたという。
 市は当初、削除を人為的なミスと想定してアドレスデータを復旧。9日と16日は通常通りメールを配信していた。原因が不正アクセスと判明した後の20日から配信を停止している。現段階では利用者から被害などに関する情報は寄せられていない。
 市メールマガジンは2007年から配信を開始。システムは市が民間業者に発注した独自のもので、住民情報が記録されたシステムとは別で運用されている。
 市役所で会見を開いた市企画財務部の渡口勇人部長らは、市民に対し謝罪した上で「マイナンバーについては配信システムと接点がないので、制度への影響は全くない」と強調した。県警への被害届の提出は今後検討するとした。