「独創的でエネルギッシュ」美ら島文化祭の垂れ幕 社会就労センターわかたけと浦添工が共同制作


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
美ら島おきなわ文化祭でお披露目する垂れ幕を制作するわかたけの利用者と浦添工業高の生徒ら=1日、浦添市の社会就労センターわかたけ

 美ら島おきなわ文化祭2022が22日から県内各地で始まる。障がいがある人もない人も垣根のない個性あふれるアートを23日の開会式で披露しようと、浦添市の社会就労センターわかたけの利用者と浦添工業高デザイン科の生徒が垂れ幕を制作している。会場に飾られる長さ8メートル、幅1・25メートルの作品で、美術指導する若竹福祉会評議員の朝妻彰さんは「独創的でエネルギッシュな表現力が見る人に伝わってほしい」と語る。

 美ら島おきなわ文化祭は「第37回国民文化祭 第22回全国障害者芸術・文化祭」の統一名称。装飾演出をめぐり、利用者の作品が海外の美術展でも評価されてきた「わかたけ」に声がかかった。

 垂れ幕の中心には花や大樹、海の生き物、エイサーなど利用者らが想像する沖縄の魅力や未来に残したいものが描かれ、それ以外は個々の創造性による。

 フェルトペンやクレヨン、ペンキなど得意な道具と感性で世界に二つとないイラストがいっぱいに描かれている。利用者の宮城百合香さんは「かわいくて大好きなの」と小さなウサギの集団を、玉城里奈さんは「取材がきてるから緊張する」とチューリップやひまわりを丁寧に描いていた。

 浦添工業の生徒らは、全体の構成と空いたスペースを彩ってサポート。2年の宮國瑞希さんは「うまい下手などなく、それぞれの絵と個性が混ざり合うことを楽しめる作品にしたい」と語った。(嘉陽拓也)