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1月2、3日に行われた第99回東京箱根間往復大学駅伝(箱根駅伝)で、国学院大の上原琉翔(仲井真中―北山高出)がチーム総合4位(往路4位、復路8位)に大きく貢献した。上原は復路の7区(21・3キロ)を走り、1時間3分21秒で区間6位の好成績を残した。4位でたすきを受け、順位を一つ上げて3位で次の走者へとつないだ。1年生ながら大舞台で輝きを放った上原にレースを振り返ってもらった。一問一答は次の通り。
―7区(21・3キロ)登録を前田康弘監督から伝えられた時の気持ちは。
「大学のレース初出場で、やっと出られるという安心感があった。同時に緊張で押しつぶされそうになった。プレッシャーはあったが、チームに貢献したいという思いが強かった」
―レースを振り返って。
「4位から3位にチーム順位を上げて結果を残せて一安心。ただ、区間では6位。さほどの差はないが、前にあと5人いる。もっと上へいかないと周りと勝負できない。エース区間の2区で走ったら戦えない」
―駆け引きはあったか。
「スタート前、前の早稲田とは40秒差近くあり、後ろからは青学のエース級の選手が迫っていると聞かされた。監督からは『追い付かれたら集団で勝負しろ』と言われていた。思ったよりも速くないペースで、8キロ地点で早稲田を捉えた。けど、追い越してからはぴたっと10キロ近く後ろにつかれ、心理的にきつかった。一気に差をつけることも考えたが、ペースを上げ過ぎると最後でスピードが落ちる。どうにか3位でつなぎたかった。残り4キロで仕掛けて前に出た。余力があり、引き離せた。うまいレース展開ができた。上位争いができて楽しかった」
―大学で成長した手応えはあるか。
「入学後に股関節、腰の仙骨と立て続けに故障した。不安になって落ち込んだ時もあった。山本歩夢という、同じ経験をした一つ上の先輩がいて励みにした。夏合宿はしっかり走った。いい環境で練習ができている」
―記録は伸びているか。
「トラックは一切走っていない。高校時代は10キロ29分48秒が自己ベスト。12月に10マイル(約16キロ)レースがあり、10キロ通過タイムが28分50秒ぐらい。約1分は速くなっていると思う。1500メートルのスピードは変わらないか落ちているかもしれないが、長い距離は相当力がついている」
―チームの雰囲気は。
「4年生は中西大翔主将を中心に優しく、上下関係はあるが雰囲気がとてもいい。藤本竜さんら強い選手が抜けるのでそれを埋めていかなければならない」
―刺激になっている選手はいるか。
「同級生の青木瑠郁(るい)が大きな刺激になっている。高校生の頃は自分の方が速かったが、昨年11月の全日本でも区間賞を取るなど成長している。負けたくない気持ちで練習に励んできた。北山高から一緒の嘉数純平の存在も大きい」
―次の目標は。
「今回は復路(6~10区)を走ったが、主力は往路(1~5区)を走る。往路を走るためには、レースへの対応力が必要になる」
―レース後に周囲から反応はあったか。
「沖縄の知り合いからねぎらいの声が届き、うれしかった。もっと頑張らないとという気持ちになる」
(聞き手・大城三太)