琉球王家の子孫という県民らが昭和初期に旧京都帝国大(京都大)の研究者によって今帰仁村の風葬墓「百按司(むむじゃな)墓」から研究目的で持ち去られた遺骨の返還を大学に求めた琉球遺骨返還請求訴訟の支援全国連絡会は22日、京都府で支援集会を開いた。原告の松島泰勝龍谷大教授が講演し、「琉球民族の遺骨盗掘問題を『自分事』として考え、われわれ先祖の遺骨を返してほしい」と訴えた。同訴訟の控訴審は23日、大阪高裁で第5回口頭弁論が開かれ結審する予定。
集会で松島教授は、京大側が提示した保管中の26体の遺骨の写真について紹介。遺骨が厨子甕(ずしがめ)から切り離され身元が分からなくなるなどとして、「『琉球民族という存在の抹殺』という所業をしている」と批判した。