卓球の話題/張本「最低でもメダル」/パリ見据え、アジア大会挑む


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 中国の杭州が舞台となる夏季アジア大会が23日に開幕する。卓球男子でTリーグ琉球アスティーダに所属する20歳の張本智和(智和企画)は、シングルスで「最低でもメダル獲得」と目標を掲げる。5日付の世界ランキングで4位につける日本のエースにとって、同1位の樊振東、2位の王楚欽と中国勢が出場する杭州アジア大会は腕試しの貴重な機会。悲願の五輪金メダルへ、来夏のパリでも越えなければいけない壁に立ち向かう。5月の世界選手権個人戦(南アフリカ)では準々決勝で中国の梁靖崑に屈し、同種目で日本勢44年ぶりのメダルを阻まれた。世界ランキング上位7人のうち、4人が中国選手。熾烈(しれつ)な国内の代表争いが、揺るぎない「卓球王国」を築き上げている。張本智は「大事な一球を取り切れるかどうかは、中国選手との差を感じる」と課題を挙げる。
 中国への意識は強い。五輪のシングルス代表2枠を争う国内の選考ランキングは首位を快走中。7月の選考対象大会では「目標はここではない。国内(選手)の対策をしてもどうしようもない」と言い、攻撃的なプレーの向上など、格上を倒すために必要な練習に取り組んでいると明かした。
 選考レースは来年1月まで続くが、9月上旬のアジア選手権(韓国)とアジア大会の成績次第では、年内に代表に決まる。両親の出身国、中国での大会は完全アウェーの雰囲気が必至。「本格的に(パリ五輪の)金メダルに向けての戦いになる」と気合十分で敵地に乗り込む。