中学生、渡嘉敷で成長 全国リーダー研修


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吉川嘉勝さんの集団自決(強制集団死)の体験に熱心に聞き入る全国の参加者=3月27日、国立沖縄青少年交流の家

 【渡嘉敷】全国の中学生代表が集い、渡嘉敷村の自然や島民との交流を通しリーダーの資質や能力を育成する「2015年度日本PTA国内研修事業1n渡嘉敷島」(主催・日本PTA全国協議会=寺本充会長)が3月26~29日、昨年度に引き続き開催された。各都道府県のPTAから派遣された中学2年生122人(男55人、女67人)スタッフ18人の計140人が参加した。

 同村の国立沖縄青少年交流の家が受け入れ、地元実行委員会を結成し対応。平和学習、ワークショップ、マリンスポーツなどは全て地元講師が担当するなど地域挙げて協力した。
 一行は、26日夕の高速船で島を訪れ、渡嘉敷港では村青年会、中学校生徒らがエイサーを披露して出迎えた。青少年交流の家での入村式には松本好勝渡嘉敷村長らも出席して歓迎のあいさつを述べた。
 初日の夜、「島人として生きる~島の今と未来」と題し、村民3人が中学生を前に鼎談(ていだん)を行った。2日目は地元講師を招いた平和学習会や沖縄の三線、琉舞、民謡、エイサーなどの伝統芸能、空手、沖縄料理、釣りなど10コースに分かれて体験するワークショップが行わた。
 夜は村中央公民館大ホールで大交流会が開かれ、松本村長や地元講師、中学生ら約30人も参加、交流を深めた。
 馬場麻衣季さん(14)=宮城県=は「きれいな海、おいしい食べ物、戦争の悲しさ、そして全国の人たちとの交流。私は今回の研修旅行でいろいろなことを学んだ」、新垣にいなさん(14)=恩納村=は「沖縄本島にはない自然や文化を学べてよかった」と笑顔を見せた。(米田英明通信員)