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はじめまして ウミガメの赤ちゃん 与那国児童らと“交流” 海に返す

 【与那国】6月26日午前7時ごろ、与那国町の久部良漁港で、海人(うみんちゅ)が自身の漁船の側でウミガメの赤ちゃんが泳いでいるのを発見した。発見した海人は60代半ばだが、久部良の港でこのような光景を見るのは初めて。側にいた仲間の海人たちも「大きくなったウミガメは時々見掛けるが、与那国でウミガメの赤ちゃんを見るのは珍しい」と感心し、子どもたちに見せてあげたいとの思いから、若手の海人である市成昭太さん(32)を呼び、泳いでいた14匹ほどのうちの4匹を網ですくい上げた。

 ほとんどの海人が「大変珍しい。初めて見た」との意見が多い中、70代後半の海人から「昔ウブドゥマイ浜で、産卵した卵を見たという話を聞いたことがある」との声も。

 この日は、町立久部良小学校の運動会だったので、海水を入れた容器に4匹のウミガメを入れて持ち込むと、子どもたちだけでなく、大人たちも珍しさとかわいさに、大喜び。

 中でも尾野寅吉君(6)は、そっと手のひらに乗せて「このカメ、かまないから優しいぞ」とほほ笑んだ。子どもたちが見た後、再び海人らの手によって、名刺の大きさにも満たないウミガメたちは海に返された。

 最初にウミガメの赤ちゃんに気づいた60代半ばの海人は「大きく成長したウミガメは、普段から見たことはあったが、こんな小さいのは初めて見た。何か、ご利益があるかな。竜宮城に迎えに来てくれるかな」と、日焼けした顔の大きな瞳を細めて笑った。
(村松友紀通信員)


ウミガメの赤ちゃんを珍しそうに観察する尾野寅吉君(右)ら=6月26日、与那国町立久部良小学校グラウンド

与那国町久部良漁港で見つかったウミガメの赤ちゃん