「尊厳ある判断を」 原告、司法の正義求める 第3次嘉手納爆音訴訟が結審


この記事を書いた人 金城 美智子
第3次嘉手納爆音訴訟の法廷=25日午前10時ごろ、沖縄市知花の那覇地裁沖縄支部

 米軍嘉手納飛行場の周辺住民約2万2千人が日米両政府を相手に、米軍機夜間飛行差し止めなどを求めた第3次嘉手納爆音訴訟の一審が25日、那覇地裁沖縄支部(藤倉徹也裁判長)で結審した。原告側は新川秀清原告団長が意見陳述した。同訴訟弁護団のほか、普天間爆音訴訟や横田(東京都)、厚木(神奈川県)、小松(石川県)、岩国(山口県)の全国の基地爆音訴訟弁護団も陳述した。判決は未定。

藤倉徹也裁判長

 新川秀清原告団長は「私たちは人間として、当たり前に生きていける平和な生活を求める。基地があるが故に犠牲になった人々に、司法の正義で、尊厳ある判断をしてくださるよう切に申し上げる」と訴えた。

 池宮城紀夫弁護団長は「裁判所が第三者行為論で、日米両政府を免罪し続けるのであれば、県民の怒りで各基地の維持が困難な状況に立ち至りかねない。憲法の原点に立ち、憲法と良心によって、原告らの基本的人権を擁護する判決を下すと確信する」と話し、弁論を締めた。【琉球新報電子版】