県内15年度ホテル客室 稼働率、単価とも前年上回る


この記事を書いた人 金城 美智子

 沖縄振興開発金融公庫(川上好久理事長)は26日午前、2015年度の県内主要ホテル(71軒)の稼働状況を発表した。入域観光客数の増加を背景にシティーホテル、リゾートホテル、宿泊特化型ホテルの3タイプとも客室稼働率は前年度を上回った。連動する形で客室単価も上昇し、稼働率と同様にいずれも前年度を上回った。1室当たりの平均売上高(レブパー)が前年度を上回ったホテルは67軒と、全体の9割を超えた。

 稼働率は、シティーが前年度比2・2%増の82・4%、リゾートが1・1%増の79・4%、宿泊特化型が1・9%増の82・0%だった。客室単価はシティーが前年度比11・7%増の1万2157円、リゾートが8・1%増の2万2721円、宿泊特化型が12・9%増の7566円となった。

 沖縄公庫は「宿泊需要の高まりに伴う高稼働状況を背景に、多くのホテルで単価引き上げに軸足を移して取り組む動きが見られた」と指摘した。

 先行きについては「外国客の増勢が予想されるとともに2020年の東京五輪開催などビッグイベントを控え、県内宿泊需要は高水準を維持することが見込まれる」とした。一方で、深刻な人手不足によるサービス低下や収益機会の損失、客離れのリスクも懸念されるとした。
【琉球新報電子版】