住宅上空旋回106デシベル オスプレイ 宜野座、夜間に2時間


この記事を書いた人 新里 哲

 【宜野座】22日夜、米軍キャンプ・ハンセンの近くにある宜野座村城原区の上空を最大3機のオスプレイが約2時間にわたって旋回した。崎濱秀正区長が自身の測定機で城原区の泉忠信さん(86)宅の敷地で計測したところ、最大106デシベルが計測された。10月下旬に泉さん宅のすぐ近くに集落の位置を光の点滅で示し、上空を飛行しないよう知らせる「航空標識灯」が沖縄防衛局によって設置されたが、22日の夜は自宅上空を何度も通った。泉さんは「自宅上空が飛行ルートにならないための標識灯なのに、効果がまるでない。(米軍北部訓練場に)新たなヘリパッドは絶対に造ってほしくない」と訴えた。

 泉さんによると、自宅は米軍のヘリパッド、通称“ファルコン”から約300メートルの所にある。オスプレイは午後7時50分ごろから午後9時37分までに計14回離着陸し、90デシベルを超える騒音が頻繁に確認された。100デシベル超えが少なくとも3回はあった。100デシベルは直近で聞く救急車のサイレン音などに相当するとされる。

 崎濱区長は、今年に入って3回、沖縄防衛局に出向き、米軍ヘリの低空飛行と騒音被害に抗議した。崎濱区長は「防衛局に抗議すると、しばらくは少なくなるが、再び低空飛行訓練が再開される」と述べた。

 今年4月から9月までに城原区で60デシベルを超えた騒音の数が3622回。その内、90デシベルを超えたのが81回で、午後7時から翌日の午前7時までに観測されたのが36回となっている。

 高校受験を控える中学生の孫と同居する泉さんは「米軍機の騒音で孫の勉強や睡眠時間が頻繁に妨害されている」と語った。