吃音知るきっかけに 琉球言友会、当事者団体発足


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「沖縄から吃音の困り感をなくしていきたい」と語る「琉球言友会」の会長の神村圭太郎さん=那覇市内

 話すときに言葉がどもってしまい、流ちょうに話せないなどの症状がでる吃音(きつおん)の当事者団体「NPO法人全国言友会連絡協議会」の沖縄県支部「琉球言友会」が25日、発足する。県内の吃音で悩む人の困り感などを共有し、改善を目的に活動していく予定で会長の神村圭太郎さん(31)=那覇市=は「沖縄から吃音の困り感をなくしていきたい。当事者だけでなく、家族や友人などにも参加してほしい」と語る。

 吃音は発音の際、意識と関係なく、初めの音が出しにくかったり、繰り返したりするなどしてスムーズに言葉を話せない状態。人口の約1%の人に吃音の症状が見られるという。人によって症状などが違うことや、周囲のさまざまな反応に対して当事者が抱く「困り感」は多数存在する。人の目を気にし、周囲とのコミュニケーションを絶ち、社会から孤立する人も少なくないという。当事者でもある神村さんは「私自身も症状で悩み、へこむこともあった」と話す。

 発足する25日には那覇市の県男女共同参画センターてぃるるで吃音についてのセミナーを開催する。神村さんは「吃音という存在を知ってもらい、どのようなことで困っているか知ってもらうきっかけにしてほしい」と語り、多くの参加を呼び掛けている。「琉球言友会」やセミナーへの問い合わせは(電話)090(9405)2968神村さん。(屋嘉部長将)