【アメリカ】注目歌手に斬新衣装 県出身デザイナー・押元さん


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県出身の押元末子さん(右から2人目)がデザインした衣装に身を包む女性演歌グループ、水雲の(左から)NEKOさん、AKANEさんとNAOさん(右端)=5月18日、米カリフォルニア州ロサンゼルス市(寺内健太郎さん提供)

 ハリウッドのエンターテインメント業界で衣装デザイナーとして活躍している北中城村出身の押元末子さん(55)=旧姓・上間=は、デビュー当時から女性演歌3人組、水雲(みずも)の衣装をデザインしている。その水雲が5月18日、米大リーグのドジャース対マーリンズの試合前セレモニー「ジャパンナイト」で日米両国の国歌を斉唱。押元さんがデザインした衣装の「着物ドレス」が球場を埋め尽くした観客に披露された。

 水雲は演歌歌手の氷川きよしさんらを育てた作曲家・水森英夫さんが手がけ、2013年から活動開始。昨年7月の世界配信曲「米・kome」でデビューした。抜群の歌唱力は海外でも注目を集め、米国やフランスなどで公演した。9月6日発売の「帯屋町ブルース」でメジャーデビューする予定だ。

 セレモニーに伴い、水雲のメンバーはドジャースの前田健太投手と、始球式を行った競泳男子平泳ぎの五輪金メダリストの北島康介さんと感動の初対面を果たした。

 押元さんは水雲のためにデビューから現在までに5種類の衣装全15着をデザインしている。「ジャパンナイト」での衣装のデザインコンセプトを「誰がみても目を惹く色」とし、「沖縄で生まれ育ったので、沖縄の海の色やハイビスカス、ブーゲンビリア、ヤンバルの緑をミックスした色合いを使った」と説明した。また「5万人近くの観客が予想されるセレモニーなので、大きいスクリーンに映し出された時に水雲が浮き出るようにし、華やかに大きく見えるようにデザインした」とも話した。

 水雲が所属する芸能プロダクション、三井エージェンシーでプロデュースを担当している三井悠加さん(34)は「水雲をデビューさせる際に、押元さんの衣装デザインをコンセプトの1つとして盛り込んだ。押元さんのデザインは斬新で、特に色使いは見た人を魅了する強烈なインパクトがある」と話した。
 (当銘貞夫通信員)