モバイルプリンス
短文を投稿できるツイッターを運営するツイッター社は、7月に入り偽物のユーザーを全世界で大量に削除する方針を打ち出し、実際に不審な動きのアカウントを次々と削除している。
ツイッターなどでは自分のことを見てくれる「フォロワー」の数が多いと、影響力のある人として扱われることがあるんだ。
その結果、企業などからCMや仕事の依頼が来ることもあるよ。
こうしたフォロワーが多い人のことを「インフルエンサー」と呼ぶんですよね。
モバイルプリンス
そうだね。こうしたSNSが発展する前までは、影響力を持つためにはメディア出演などが必要だった。
しかし今では個人がSNSを上手に使うことで、メディアに頼らなくてもファンをつくることができるようになった。
その一方で、ツイッターのフォロワーなどはお金を出して買うことができ、それによって人気者であるかのように偽装することもできるようになったんだ。
フォロワーを売る業者がいるってことですね。
モバイルプリンス
お金を払わなくとも、自分がフォローしてフォローが戻ってきたらフォローを外す。これを繰り返してフォロワーを水増しするテクニックもある。
いずれにしても今回の偽物アカウントの削除で、フォロワーを買ったりした人は大幅にフォロワー数が減ったと思われる。
今回の削除騒動をうけ、ネット上では「フォロワーが大幅に減ったあいつは業者から買ってたな!」と決めつける動きもあったが、嫌がらせとして買ったフォロワーを嫌いな人になすりつけることができてしまうため、本人が買ったと認めないかぎり真相は分からないんだ。
そうなんですね。
モバイルプリンス
フォロワーが増えることで「うれしい」と思う人は多いかもしれない。自分が認められて人気者になったと感じるだろう。
ただしフォロワーの数字だけを意識すると「炎上して目立ってフォロワーを増やそう」と間違った行動に出るかもしれない。
また、インチキした方法でフォロワーを増やした怪しい人を「この人はフォロワーが多いからすごい人だ!」と信じてしまって、だまされるかもしれない。
数字に踊らされてはいけないですね。
モバイルプリンス
あくまで数字は数字でそれ以上でもそれ以下でもない。SNSの価値は偽装が可能な数字じゃなく、その人が考えたり、労力を使ったり、そこから生まれてくる「中身」が大事なんだ。
今回の削除騒動で、改めて「フォロワー数」の意味を考え直す必要があるね。
【プロフィル】
モバイルプリンス / 島袋コウ 沖縄を中心に、ライター・講師・ラジオパーソナリティーとして活動中。特定メーカーにとらわれることなく、スマートフォンやデジタルガジェットを愛用する。親しみやすいキャラクターと分かりやすい説明で、幅広い世代へと情報を伝える。