【エルサレム、カイロ共同】レバノンの首都ベイルート南部で2日、イスラム組織ハマスの政治部門幹部サレハ・アルーリ氏らが無人機(ドローン)攻撃で殺害された。ハマスはイスラエルの攻撃と断定。パレスチナ自治区ガザで両者の戦闘が始まって以降、ベイルートへの攻撃は初めてとみられる。中東地域の緊張がさらに高まりそうだ。
ハマスを支援するレバノンの親イラン民兵組織ヒズボラは報復を警告。レバノン国境でのヒズボラとイスラエル軍の激しい交戦は3日も続いた。イランのアブドラヒアン外相は3日「他国での邪悪な行動」は地域の安全の脅威だとX(旧ツイッター)で非難した。
中東メディアによると、アルーリ氏は昨年10月7日のイスラエル奇襲攻撃を実行したハマスの軍事部門「カッサム旅団」の創設者の一人で、政治部門の副代表だった。ハマスによると、今回の攻撃で同旅団司令官2人を含む計7人が死亡。ハマス最高指導者ハニヤ氏は「テロだ」と非難した。イスラエル軍報道官は2日夜、攻撃への関与に言及せず「どのような状況にも高い水準で準備している」と強調した。
パレスチナ通信によると、ガザで中部や南部を中心に3日もイスラエル軍の攻撃が続いた。
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ハマス幹部レバノンで殺害 イスラエル無人機攻撃か
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琉球新報朝刊