【動画あり】石垣で住民避難訓練 弾道ミサイルの飛来を想定 市民ら約100人が参加 会場の公園で他の市民から「ミサイル来るの?」と疑問も


【動画あり】石垣で住民避難訓練 弾道ミサイルの飛来を想定 市民ら約100人が参加 会場の公園で他の市民から「ミサイル来るの?」と疑問も 弾道ミサイルの飛来を想定した、石垣市の住民避難訓練に参加した市民ら=12日午前
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 石垣市は12日午前、県や国と共催し、弾道ミサイルの飛来を想定した住民避難訓練を石垣市民会館などで実施した。市民ら100人近くが参加した。

 仮想の「X国」から弾道ミサイルが飛来する恐れがあるとの模擬の全国瞬時警報システム(Jアラート)とサイレンが流れ、参加者は新栄公園から隣接する市民会館大ホールに避難した。参加者は「避難方法など勉強になった」と語る一方、新栄公園にいた親子連れらは「せっかくの休みに訓練どころではない」「自然災害なら関心あるが、ミサイルが来るのかね」と疑問視する声もあった。

石垣市の住民避難訓練に参加した市民ら=12日午前、石垣市民会館

 訓練は、ミサイル発射が確認された午前10時4分開始予定だったが、機械のトラブルで同10分ごろに開始。「これは訓練です。ただいまミサイルが発射されました。屋内に避難してください」とアナウンスが流れると、参加者らは速やかに歩いて石垣市民会館に移動し、大ホールの席で訓練終了の合図まで静かに頭を下げていた。

 終了後には、参加者が感想を述べ「子どもと参加することで自分ごととして捉えることができた」「自分が避難する中、周囲の人に呼びかけるか判断に迷うところもあった」などと振り返った。一方、参加者の一部には、事前説明により歩いて避難するだけの内容に「本当の事態ではパニックになるはず。この訓練にどのぐらいの効果があるのか」と、懐疑的な見方もあった。

 午後には石垣市役所で弾道ミサイル飛来を想定した市職員の初動対処訓練が実施される。

 国民保護に基づく弾道ミサイル避難訓練は県内では2022年11月に与那国町、23年1月に那覇市で実施され石垣市で3例目となった。