４歳次女に薬物　殺害容疑　東京　体内に不凍液、両親逮捕

　昨年３月、保育園児の次女＝当時（４）＝にエンジン冷却水の凍結を防止する不凍液に含まれる有害物質「エチレングリコール」や抗精神病薬「オランザピン」を摂取させ殺害したとして、警視庁捜査１課は１４日、殺人容疑で東京都台東区、父親の会社役員細谷健一容疑者（４３）と母親の会社役員志保容疑者（３７）を逮捕した。同日、浅草署に捜査本部を設置した。
　捜査関係者によると、遺体からはエチレングリコールや多量のオランザピンの成分が検出された。死因は双方を摂取したことによる中毒死。２０１８年に４１歳で死亡した健一容疑者の姉の遺体からもエチレングリコールが検出されており、不審な点があるとして経緯を調べている。
　逮捕容疑は昨年３月１２日ごろから１３日にかけ、自宅で次女美輝ちゃんにエチレングリコールやオランザピンを摂取させて１３日に殺害した疑い。
　健一容疑者は「関与してません」と否認し、志保容疑者は黙秘している。２人は逮捕前の聴取に関与を否定していた。
　警視庁が押収したパソコンなどの解析から、２人のいずれかが美輝ちゃん死亡の約１年前からエチレングリコールやオランザピンをインターネット通販で複数回購入した疑いがある。自宅からオランザピン数錠も見つかっていた。美輝ちゃんは両親と小学生の兄、姉との５人暮らしだった。健一容疑者は東京・浅草でホテルを経営する「ホソヤ産業」の代表取締役。