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搬送まで長時間放置か 4歳次女殺害 背中に「死斑」


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 東京都台東区の自宅で保育園児の次女=当時(4)=に不凍液と抗精神病薬を摂取させて殺害したとして両親が逮捕された事件で、次女が搬送直前まで長時間リビングの床にあおむけで倒れていた疑いがあることが15日、捜査関係者への取材で分かった。背中に皮膚が変色する「死斑」が確認され、その状況から、警視庁浅草署捜査本部は、両親が寝かせたまま放置したとみて調べる。
 捜査関係者らによると、次女の細谷美輝ちゃんは生まれた2019年から亡くなる23年までに計6カ所の保育施設を転々とし、施設側が警視庁に美輝ちゃんが不衛生だったと説明していたことも判明。捜査本部は日常的なネグレクト(育児放棄)があったとみている。施設を転々とすることで虐待などの発覚を免れようとした可能性がある。
 父親の健一容疑者(43)の姉が18年4月に41歳で死亡した時期にも、両親のいずれかが不凍液を購入した履歴が確認されていたことも分かった。
 遺体から不凍液に含まれる有害物質「エチレングリコール」が検出されており、捜査本部は死亡の経緯を調べる。美輝ちゃんが死亡する前の約1年間も複数回、不凍液と抗精神病薬「オランザピン」を購入した履歴が確認されていた。