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最終処分場 説明会撤回要求 読谷・楚辺自治会 「交渉中」理由に


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 【読谷】産業廃棄物最終処分業などを手掛ける沖広産業が村座喜味に安定型最終処分場の建設を計画している件で、予定地に隣接する楚辺自治会(上地徹会長)は28日、同社が29日に予定する住民説明会の開催撤回を求め、意見書を同社に提出した。自治会は同社と環境保全協定を結ぶ予定だが、交渉の途中で説明会を開くことに「信義に反する」と主張している。
 建設予定地は既に運営している最終処分場の隣接地。楚辺区ではこれまで地下水汚染や粉じん、振動、悪臭被害があった。新たな安定型最終処分場を建設するにあたり、沖広産業と環境保全協定書について協議を重ね、20日におおむね合意していた。21日には協議書締結の立会人である村と内容の協議を始めていた。
 沖広産業は24日に都屋地区の一部と楚辺地区の区民向けの住民説明会を29日に開くと告知した。これを受けて楚辺自治会は28日、協定書締結に向け「双方努力の途中であったにもかかわらず、突然説明会の開催に及んだことは信義に反する」として説明会開催の撤回を求めた。上地会長は「(協定締結前に)説明会を開けば計画を次の段階に進められてしまう」と懸念を語った。
 楚辺自治会は区民に説明会に参加しないよう呼びかけており、説明会会場でも区民へ不参加を求める行動を展開する予定だ。 (金盛文香)