有料

ウズラ卵 給食除外が増 小1児童死亡 誤飲防止へ指導徹底


ウズラ卵 給食除外が増 小1児童死亡 誤飲防止へ指導徹底 福岡県での死亡事故を受けた給食のウズラの卵を巡る各地の教育委員会の対応
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

福岡県みやま市の小学1年の男子児童(7)が26日、給食を喉に詰まらせて死亡した事故を受け、各地の教育委員会が原因になったとみられるウズラの卵を給食の献立から除外するなど影響が広がっている。
みやま市教委は栄養価が高く、適切に指導すれば危険性はないと判断し、提供していたが、27日夜に保護者説明会を開き、当面使わない方針を示した。
大分県佐伯市は市立幼稚園や小中学校の給食で使用を見合わせると決定。同県由布市も4月の献立から除外する方向だ。北九州市は3月、低学年への提供を取りやめ、4月から当面、全学年で見送る方針。


徳島市の市立小学校では27日、ウズラの卵を抜いた八宝菜を提供した。市教委の担当者は「誤飲の危険性を十分周知してから、提供を再開するか検討する」と話した。
奈良市教委も、市立の小中学校にウズラの卵の使用を当面控えるとともに、事故防止の指導を徹底するよう通知した。
給食のウズラの卵を巡っては、2015年に大阪市の小学校で1年の女子児童が鶏肉と野菜のうま煮に入っていたウズラの卵を喉に詰まらせて死亡した例もある。
こうした事故を防ぐため、文部科学省は給食時の注意点をまとめた指導手引書(19年改訂)を教育関係者向けに公表。(1)思いがけずのみ込む恐れのある丸い形状の物は十分な注意が必要(2)食べやすい大きさにして、よくかんで食べるよう指導する―ことなどを求めていた。同省は事故を受け、改めて手引を確認するよう、27日に各都道府県教委などに通知した。