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PFAS評価書に意見を 内閣府案 市民団体が呼び掛け 沖縄


PFAS評価書に意見を 内閣府案 市民団体が呼び掛け 沖縄
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

内閣府食品安全委員会が「有機フッ素化合物(PFAS)」の健康影響についてまとめた評価書案に対する意見・情報の募集(パブリックコメント)の締め切りが7日に迫り、県内の市民団体が意見の提出を呼び掛けている。

 評価書案では、PFASの中のPFOSとPFOAの2物質について、人が1日に摂取する許容量を表す「耐用1日摂取量」をそれぞれ体重1キロ当たり20ナノグラム(ナノは10億分の1)と算出した。数値は、米国環境保護庁(EPA)や欧州食品安全機関(EFSA)などと比べて高い値となっている。海外で厳格化する動きがあるが、委員会は「国際的な健康影響評価が確立されていない」との認識だ。

 調査団体「インフォームド・パブリック・プロジェクト(IPP)」の河村雅美代表によると、県内では水道水のPFAS汚染が問題となっているが、水道水の基準値は、摂取量の数値を超えないように定めることになるとし「大変重要な数値だ」と話し、委員会の審議過程を注視する必要性を指摘した。

 河村代表は「(意見募集は)形式的な制度と思われがちだが、公の回路で意思表示することが大事。数は力だ」と話し、意見の提出を呼び掛けた。意見のまとめに必要な情報はIPPのウェブサイトhttps://ipp.okinawa/2024/03/03/pfas-fsc-publiccomment/。
 (慶田城七瀬)