老若男女が「ワイドー!」の大声援 選手の背中押し、島全体で盛り上げる 宮古島トライアスロン


老若男女が「ワイドー!」の大声援 選手の背中押し、島全体で盛り上げる 宮古島トライアスロン 「ワイドー」「ファイトー」と選手にエールを送る市民ら=14日、宮古島市平良(大城直也撮影)
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 全日本トライアスロン宮古島大会は地元住民にとっても気持ちが高ぶる一大イベントだ。島をほぼ一周するコースの沿道では、老若男女が「ワイドー」「頑張れー」と声援を送った。


 バイクスタート直後の宮古島市下地の上地交差点で妻や義母と共に選手を見守った座喜味政人さん(43)は、幼少期から大会を見て育った。県外で就職し、5年前に宮古島に戻った。「一度地元を離れてみると、島全体で協力して大会を盛り上げているのがいいなと改めて思う」。

 平良港付近の国道390号沿いのエイドステーションでは、久松中学校の全校生徒165人が「ファイト!」などと大きな声援を上げ、飲料ボトルや水を含ませたスポンジをバイクで疾走する選手に手渡した。男子生徒の一人は「うまく渡せると相手も喜んでくれるのでうれしい。先は長いが最後まで頑張って」と思いを込めた。

 高低差が激しく、バイクの選手を苦しめた県道235号。市上野新里では、新里子ども育成会のメンバー約30人がパーランクーや子ども用の獅子舞で選手を鼓舞した。勝連美輪会長(34)は「みんなで集まり応援することで地域に活気が出る」と話し、高速で通り過ぎるバイクに向かって「ワイドー」とエールを送った。

 ランコース沿いの城辺公民館前では、城東中学校の生徒や宮古島実践協議会のメンバーがエイドステーションを運営した。同協議会は、選手が事前に大会事務局に預けた「スペシャルドリンク」を手渡した。近づいてくる選手のゼッケンを確認し、同じ番号のスペシャルドリンクを瞬時に探し出して供給した。2年生の生徒は「選手全員が全力を出し切れるように、給水で応援できてうれしい」とやりがいを語った。

 (西田悠、嘉陽拓也、友寄開)