県内の新型コロナウイルスの新規感染者が増え続け、子どもにも感染が広がっている。県は7日、県内53定点医療機関から5月27日~6月2日に報告された新型コロナウイルスの新規感染者数が、1医療機関当たり19・74人だったと発表した。前週の1・4倍で、8週連続の増加。都道府県別で10人を超えるのは沖縄のみで、突出して多い。7日に県議選が告示され、人の集まる機会が増えることもあり、さらなる感染拡大が懸念される。
県によると同期間の定点医療機関での新規感染者は1046人。60歳以上が400人で高齢者が多い傾向は変わらないが、14歳以下が212人で前週の1・84倍に。子どもへの新規感染が急増した。
コロナ感染による入院患者も増え続け、同期間の基幹定点医療機関7カ所での新規入院患者は80人となり、前週より5人増えた。
沖縄ではこれまでも夏に感染が拡大した。昨年5月29~6月4日の、定点の1医療機関当たりの新規感染は15・80人だったが、4週間後に48・39人になった。
県議選の影響も懸念材料だ。マスクを着けていない人が集まる集会やあいさつ回り、飲食の機会が増えると感染のリスクは高まる。
県立中部病院感染症内科の高山義浩副部長は「沖縄では選挙活動が過熱するたびに、中高年における流行を認めてきた」と指摘する。さらに「小児で患者が急増すると、成人から高齢者へ感染が引き継がれる傾向がある」とし、人混みでのマスク着用を推奨。「発熱やせきがあるときは学校や仕事を休んで」と勧めている。
(宮沢之祐)