国内外で人気のアニメ「ドラえもん」のドラえもん役を26年務め、愛嬌(あいきょう)のあるだみ声で親しまれた声優で俳優の大山のぶ代(おおやま・のぶよ、本名山下羨代=やました・のぶよ)さんが9月29日午後4時23分、老衰のため東京都の病院で死去した。90歳。東京都出身。葬儀は親族で行った。
俳優座養成所を経て、海外作品の吹き替えを務めたのをきっかけに声優となり、「ハリスの旋風(かぜ)」「ハゼドン」などアニメ作品で活躍した。「サザエさん」では初代の磯野カツオ役を演じた。
国民的人気キャラクターとなったドラえもんは、原作者の藤子・F・不二雄さんが「ドラえもんって、こういう声だったんですね」と言うほどのはまり役に。
テレビ朝日系で1979年から2005年まで務め、「ぼく、ドラえもん」のせりふを子どもたちがまねするなど幅広い世代から愛された。06年に自伝「ぼく、ドラえもんでした。」を出版し話題になった。俳優としてもドラマや映画に出演した。
直腸がんと脳梗塞を患ったほか、15年に認知症であることを公表した。
(共同通信)