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首相、靖国に真榊奉納 例大祭、閣僚の対応焦点


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 石破茂首相は17日、東京・九段北の靖国神社で始まった秋季例大祭に合わせて「内閣総理大臣石破茂」名で「真榊(まさかき)」と呼ばれる供物を奉納した。関係者によると19日までの期間中、参拝を見送る方針。石破内閣の閣僚の対応が焦点となる。
 高市早苗前経済安全保障担当相は17日、参拝した。記者団に「一人の日本人として参拝した」と述べ、玉串料を私費で納めたと明らかにした。首相の真榊奉納は、岸田文雄前首相や菅義偉元首相による例大祭での対応を踏襲した形。中国や韓国の反発など外交への影響を考慮したとみられる。
 青木一彦官房副長官は記者会見で「首相は私人の立場で真榊を奉納したと理解している」と説明した。中国外務省の報道官は記者会見で「靖国神社は日本軍国主義が引き起こした侵略戦争の象徴だ。歴史問題で言動を慎むよう日本に促す」と述べた。韓国外務省報道官は「深い失望と遺憾」を表明した。
 17日は尾辻秀久参院議長、福岡資麿(たかまろ)厚生労働相も真榊を納めた。超党派の議員連盟「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」は衆院選期間中であるため、一斉参拝を延期すると発表している。
 議連を代表して自民の佐藤正久参院議員が参拝した。