玉城盛義さん優秀賞 文化庁芸術祭賞


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独演会で恋に悩む女心を表現する古典女踊「諸屯」を舞う玉城盛義さん=11月1日、東京都の国立劇場

 2012年度(第67回)文化庁芸術祭賞で舞踊部門の優秀賞に琉球舞踊の玉城流三代目家元・玉城盛義さん(46)が選ばれた。琉舞の男性舞踊家としての受賞は初めて。

授賞対象の舞台は、11月1日に東京の国立劇場で古典舞踊を中心にした構成で上演した独演会「玉城盛義の会 花玉城」。古典女踊の技法などが評価された。
 同独演会は古典女踊「諸屯(しゅどぅん)」「柳(やなじ)」、古典二才踊「高平良万歳(たかでぇらまんざい)」、雑踊「加那ヨー天川」を披露。組踊や沖縄芝居などの出演が増えていた中「玉城盛義」襲名を機に原点の古典舞踊へ向き合う舞台と位置付けた。
 授賞理由で「近年女性中心の琉球舞踊の世界にあって、その原点でもある女形の技法に立ち返り、古典女踊を見事に演じた」などと評価された。授賞式は来年1月30日に東京で。同3月25日には国立劇場おきなわで受賞の記念公演が行われ、東京での独演会で舞った「諸屯」「柳」「高平良万歳」などを披露する。
 玉城さんは「驚きと同時に、責任を感じる。賞の名に恥じない踊りができるよう、身も心も引き締め新たにスタートしたい」と話した。