ハンセン、ホワイトビーチ 陸自の共同使用が急増


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 陸上自衛隊による米海兵隊キャンプ・ハンセン(金武町など)と米海軍ホワイトビーチ(うるま市)での訓練が本年度急増していることが11日までに分かった。ハンセンの今年4~9月の使用日数は117日と、2012年度(123日)とほぼ同数。ホワイトビーチも10月末時点で41日と12年度(47日)に迫っており、自衛隊と米軍の緊密化・一体化が進んでいる。

陸自第15旅団広報が琉球新報の取材に答えた。
 日米両政府は06年5月に合意した米軍再編ロードマップ(行程表)でハンセンについて「陸上自衛隊の訓練に使用される」と明記。ハンセンでは07年度に共同使用が始まり、ホワイトビーチでも11年度から行われている。
 陸自によると、同じ日に複数部隊が使用した場合は1日ではなくその部隊の数を日数として数えるが、ハンセンの共同使用は07年度2日、08年度15日から、11年度に100日を超え、12年度123日、13年度117日(9月30日時点)。ホワイトビーチも11年度は12日だったが、12年度47日、本年度41日(10月31日時点)と急増している。
 ハンセンでは行進や市街地戦闘を含む戦闘、警備、偵察、射撃、爆破などの訓練を実施。ホワイトビーチでは海上、陸上での偵察訓練などを行った。両基地のほかに陸自が訓練で共同使用している在沖米軍基地はないという。
 日米共同訓練は実施していないとしているが、陸自はこれまで、ハンセンで海兵隊から部隊防護などの名目で研修を受けていることも明らかになっている。
 共同使用が増えた理由について陸自は「段階的に訓練を始め、使用部隊にノウハウができた。各部隊が検討した上で訓練を始めた結果だ」と説明しており、今後も共同使用が増える可能性がある。
(村上和陽)